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平成十九年十月廿七日
(Last updated : 2007.11.6)
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Tour

美しき江南4日間


(1) 

10月下旬中国へ行ってきた。江南地域へ。今年1月に挙行した1泊2日上海隠密旅行に続く暴挙である。

何が私をしてそうさせるのかは、説明しない。時間も惜しいので、さっそく紀行文を書こうと思う。

さすが海外旅行ともなると、インターネットから手に入る情報も限られる。 しかし、国内旅行に比べても、滅多にしない事であるから、準備は更に重要である。 「戦さは、算おおき者が勝つ」である。

私は、準備の過程で、インターネットから得られる情報の奥行きの浅さに些か辟易した事もあり、 今回の紀行文は、実際に行ってみた者でないと伝えられない事をきちんと伝えていきたいと思う。 同時に、期間の限られた旅を二倍も三倍も楽しむために、私が、ここ十年来つちかってきたノウハウの一端も紹介したい。

ともかくも、今、私は広島空港に居る。

格安パッケージツアーの案内が毎月届くが、今年の初め、久々に上海旅行を実施したものだから、 さっそく上得意様限定の先焼きパンフが届いたのである。

美しき江南紀行4日間。烏鎮、紹興、杭州、無錫、上海

をを!訪問地は、清代から以前の史跡に限定されている。 これは、私の趣味に合う。 しかも、土曜日出発。これなら2日連続有休が取れれば実行可能だ。 幸い10月末の週は、仕事が一服した時期にあたり、有休を取るにも苦労はない。

こんな好条件、先焼きの案内ならでは、定員オーバーで選に漏れるところだった。 そう思い、一も二もなく申し込んだのである。

そして、今、私は広島空港に居る。朝7時の旅行社の受付では、今度のツアーは15人ほどだとの事である。 広島、という小さなマーケットでもあり、定員オーバーになる心配はなかったのだ。

広島から上海へは、直行便が、朝はやく出て、夜おそく帰ってくるので、 時間を有効に使える。飛行時間は、ほぼ札幌便と同じか、若干、短いくらい。

今回、私は少し予習をした。訪問先の事が書かれた小説家の自伝や、20世紀初頭に撮影された名勝の写真集。 これらは、広島大学中央図書館で2週間限定で借りた。

自伝は、楽天ブックスで注文すると7千円以上要するところだった。 無くすと大変だが、現地の文物と照合するため、参考図書を持参する事にした。 ところが、これにより、旅行鞄の重量が9キログラムを超え、機内持ち込みができなくなった。 一応、空のリュックを鞄に入れていたので、その場でデジカメやガイドブックをリュックに移動して、旅行鞄は預けることにした。

8時にゲートが開き、ボディチェックなどを経て、8時35分東方航空機に搭乗。

座席カバー 離陸に先立ち、「1月もそうしたっけ」(右の小さい写真)と思いながら、座席のカバーをデジカメで撮影する。 デジカメは、この旅のため、IXY500から、FinePixF50fd(12百万画素)を新調した。

1月のフライト IXYは、コンパクトフラッシュの挿入口の蓋が閉まらなくなったのである。 右手で押さえておかないとレンズが引っ込んでしまうが、そうすると手ぶれが起こりやすくなり、 実は、夏休みの旅行は、そのせいで大いに苦労したのである。 しかし、FinePixも、使い慣れないので説明書持参である。

9時、飛行機が離陸した。 天気は快晴で、飛び立ったばかりの飛行機の窓から、わが家のある団地が間近に見えた。 やがて、飛行機は広島市のデルタの上空を過ぎ、山口・博多を経て、海上に出た。

解放日報 暇つぶしに、搭乗の際、入口でピックアップした解放日報という新聞を読むことにする。 上海深センの株式相場が出ている。中国の歌は、ただ一種の唱法にあらず。何じゃそれ。 孔子、身の高きこと姚明の如し。身長が1m22pもあったって。 紅木芸術家具…赤い木の彫り物の家具。日本の民俗資料館に展示されていそうだ。 星空を仰ぎ望む。天文台を月面に建てに行く?・・・これは誤訳かな? 月…地球唯一の自然の衛星。とっくに、わかっとるわ、そんなの。

中国共産党章程。をを。共産党の綱領の改正案が、10月21日に、全国代表大会で通過したそうな。 報道ステーションで取り上げられることはないが、結構、注目して好さそう。 中国共産党は、マルクス・レーニン主義、毛沢東思想、ケ小平理論、及び、「三つの代表」という重要思想をもって、 自己の行動指南とするそうである。「三つの代表」とは、 @中国先進生産力の発展要求 A中国先進文化の前進方向 B中国最広大人民の根本利益を代表する、という志だそうな。

相変わらず美辞麗句を連ねる事が好きな国家だが、それに続いて、科学発展観は、中国経済社会発展の重要指導方針、 としている所に本音があるかもしれない。

解放日報を読んでいたので、フライト・アテンダントは、入国カードを渡す際、私に「中国人か」と中国語で話しかけるので、 応対に苦労した。「日本人だ」と中国語で答えたところ、ようやく納得してくれた。

機内食 さて、機内食が出てきて食べたり、入国カードを書いたりしているうち、はや上海上空である。

眼下は、雲ひとつないのに、霞んでいた。 海が赤かった。河口が赤黒かった。

これは1月の写真 埋め立てて造成された農地に飛行機が突っ込んだ。 滑走路から時間をかけてターミナルビルの前へやってきた。 途中、行き来する自動車は、真新しく綺麗で、9年前青島空港に降り立った時の、 人民服の工人(クンレン)の姿はどこにもなかった。

ところで、私は、預けた荷物の半券を受け取っていない事に気づき、慌てた。 ともかく荷物が着いてくれてさえいれば、あくまで自分の荷物だと言い張ればよいが、 半券をもらっていないということは、何らかの手違いで、荷物が広島に留まったままなのかもしれない。

入国審査 そう思うと憂鬱だったが、まあ、8時にゲートが開くまで、カウンター付近にいたのに、 東方航空の係員に呼び止められることもなかったところを見ると、 トラブルの可能性は低いはずだ。

一抹の不安を抱きながら、動く歩道を延々と歩き、入国審査をすませ、荷物受取場所まで辿り着いた。

荷物受取 やきもきはしたが、荷物は出てきた。係員が半券を確認する事もなく、無事、外に出れた。 ところで、半券は、チケットの小冊子の裏側に、いつのまにかホチキスでとめてあったのに気付かなかっただけだった。

ブースを出ると、旅行社の旗がすぐ目にとまった。 私は、かなり早く出てきた方だったので、空港の売店で買い物がしたくなった。

この手の団体旅行は、道中、おそろしく行動の自由がない上、 旅行社は、ぼったくり土産店からのバックマージンを当てにしているので、 原則として、自由な買い物はさせないようにしている。 そこで、ちょっとした待ち時間を利用して、ゲリラ的に買い物を敢行する必要がある。

が、人民元を持っていなかったので、銀行で千円を元に変えようとした。 すると、千円で13元(約208円)にしかならない、というので、そんなバカな話はない、計算が間違っている、 と中国語でしきりに反論したが、女行員は一向に抗議を受け付けない。 私は、当然、千円を渡すのは止めて、ガイドさんに頼ることにした。 あとで考えると固定手数料のせいだったようだ。

ガイドさんは、後でバスで精算すればいい、と言って、 タチマチ(取りあえず)、百元(1,600円相当)を貸してくれた。 このような個別対応は、一応面倒くさがるが、こちらが折れない限りは、 相手もサービス業だから、何とかはしてくれるのである。

陳皮梅 私は大急ぎで売店に入り、陳皮(ミカンの皮)を煮詰めたような御菓子8元(約128円)を買った。 レジで毛沢東のマグネットが目にとまり、15元(240円)という値段に呆れたが、シャレで購入した。

戻ってみると、団体客の一部に、荷物が出てこない人がいたり、パスポートを無くしたり、 と大騒動になっており、一般客は、椅子に座ってボウっと待っていた。 辺りは、白人も少なくない。さすが国際都市である。 タクシー料金 付近の観光地へのタクシーの料金表等がある。

問題は解決したようだ。さあ、バスに乗りましょう。 そんなこんなで、格安団体旅行は始まったのであった。

(つづく)


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