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平成十九年十月卅日
(Last updated : 2008.7.12)
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Tour

美しき江南4日間

(15)()

2か月以上も更新を放置した上、大急ぎでまとめに這入る事にする。

10時すぎに茶館を出て、10時30分より前にはバスを降りて豫園に向かい、40分ごろ入園している。 豫園は、元・四川省役人の潘允端が両親のために贈った庭園で、明の1559年(あたかも厳島の戦いの頃)から18年の歳月を費やし造営された。 上海観光のパッケージには必ず入ってくるため、私も2度目である。 この旅行から、かれこれ9か月経過しようとしているが、その後、パッケージ・ツアーも、烏鎮に宿泊し、人ごみのない早朝の風景を楽しむとか、 色々工夫し進化しているが、未だ豫園を外したツアーは見つからない。 そろそろ「豫園なし上海ツアー」がヒットする頃かもしれない。 この状況は日本に限った事ではないらしく、ここには世界中の観光客が集まる。 ただやはり中国人の比率が多いのは確かだ。 ここでは、豫園の詳しい状況は割愛しよう。ポピュラーすぎて、撮影した写真にも新味がない。 また、いかに立派な作りではあっても、復元史跡であるため、世界遺産に登録される見込みもないのである。 ただ、出口付近のスタンドで買った肉まん1個10元(約161円)の事を記しておく。 行列ができるという程の名物でもなかったようだが、肉まんというより肉汁を饅頭の皮でパックしたような状態で、ストローで中の肉汁を吸い出すようになっている。

その肉汁が旨かった。

ツアー中、朝・昼・晩と飽食に明け暮れたが、総じて味がはっきりせず、食事は、量よりも味を楽しむものである事を、思いださせてくれた。 昼食まで少し自由時間があり、大きな通りに出て、土産物を漁った。 Tシャツ屋では、ホテルにあったのと柄の良く似たものが飾ってあったので、値段を尋ねると「50元」だと云う。 ホテルと同じ相場なので、思わずニヤついて立ち去ろうとすると「40元」という。 「わかった、わかった」と離れていくと、店の奥から老婦が駆け出して来て「20元!」と叫ぶ。 おいおい、結局ホテルの半額かよ、却って不快な顔をして「我不要(ウォプヤォ)」と叫び返すと、

「なぜだ!」

「もう買ったからだ!」

「そか」

理由に納得がいくと、手のひらを返すようにあっさり引き下がった。 こういうサバサバしたところが上海人の特徴の様な気がする。 その後、チャイナドレスを象った携帯電話カバーを購入しようとした。 値引きを求めると、

「いいわ、但し○個で」

と、 ロットを大きくしてくる。 そこで職場の女性たちの土産にする事を思い立ち、数も増やしながら値引きを追加しようとしたが、 単価計算の暗算が追い付かず、実質あまり値引きにならない値段で買ってしまった。 確か、1個22元(約355円)くらいだったか。 以前、新天地と云う近代的な一角で、1個25元(約403円)で買ったのがあるが、 豫園商城のは、色がケバく、やや作りが雑である。 おそらくTシャツも、ホテルで買ったものより微妙に材質が粗雑だったかもしれない。 昼食を済ませると、後は静かに空港に向かうのみ。 ある程度は我がままな行動もでき、一定の満足感はあったが、ガイドさん・カメラマンさん・旅慣れた老人A・Bさんなどとの別れに、一抹の寂しさもあった。 空港では、中国語で印刷した名刺をカメラマンさんに渡した。 これは、万一グループからはぐれたり、一人で迷子になった時のため、旅行社やホテル、大使館などの連絡先、更には日本での連絡先を書いたものだ。

「もし部屋の同居人たちと日本に来る機会があれば、広島市内は私が案内しましょう」

彼女は、同年代のOLたちと3人でアパートに同居しているのである。

「日本旅行は無理だわ」

乾いた諦観であった。彼女は歩きながら、この仕事は体がキツイので転職先を探している所だ、とも打ち明けていた。 ガイドさんたちは、引き続き、夕方到着の別の日本人ツアー客を迎える、というので、出国審査の手前で、至って事務的にお別れした。 搭乗ゲートまでの通路に免税店が立ち並び、しばらくウィンドゥ・ショッピングに時間をつぶしたが、 貴州茅台酒などは高くて思い切りがつかない。 書店が興味深かった。中国将棋・シャンチー(象棋)の定跡本がないか尋ねると、 よほど珍しい質問だったようで、パソコンで検索した挙句、ないとの事である。 結局、一葉茶30グラムを買っただけである。 搭乗ゲート前では、臨時スタンドを設けて、中国語ワープロソフトのセールスをしていた。 これには食指が動きかけたが、「WindowsVista」でも動作するか、と尋ねると

「あ、Vistaはダメ」

と、またもや手のひらを返すように攻撃的な売り込みを撤収した。 少し早めに来た女性フライト・アテンダントは、備え付けの湯の注ぎ口を利用して、手持ちのカップ・ラーメンを食べようとしていた。 その後のことは特に印象に残っておらず、こうして旅は終わったのである。

(終わり)


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